原子力潜水艦 「やまと-II」を作る
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「沈黙の艦隊(かわぐち
かいじ作)」という劇画の中心的存在が、原子力潜水艦「やまと」であ
る。最後は、ニューヨーク港内でミサイルを被弾して着底してしまう。残された
イギリス・フランス・ロシア・中国・インド5か国の原潜たちは、タービュレント艦長クリス・ストリンガーのもと、海江田(原作では脳死判定だが、現在の解釈では植物人間状態)の意志をついで、新たなる「沈黙の艦隊」として世界へ出発するところで物語は、終わっている。
原子炉を積んだままの「やまと」を
ニューヨーク港内に放置すると放射能が漏れだしたり大型船の船底が接触する危険性もある。早期に港内から浮揚したはずである。
艦の前半部分は、FJKに体当たりしたり、ミサイルを被弾したりしているのでかなりのダメージを負っているだろうが、後半部分はほぼ無傷なはずだ。就役後わずか3か月で沈んでいるし、元来SeaWolf
classのテストケースとして、コードネーム「シーバット」の名で建造された「やまと」である。SeaWolfと同じグロトン工場での修復は可能であると思われる。「やまと」自体が存在した方が「やまと保険」としても良いだろうと想定される。
原作での原潜「やまと」にはいくつか技術的な矛盾点もあるので、それらの点を修復時に改修した設定で作ってみることにした。
童友社(Hobby Boss)の 1:700
SeaWolf
を見本として作る。手前は、ドナーとなるMicroAce(アリイ)製の「ゆうしお
Class」である。こちらをドナーにした理由は、実際の「ゆうしお」の全幅は 9.9m なのに 11.9m相当(17mm→)あり、かなりのオーバースケールであり逆にSeawolf級の直径12mとほぼ同じだったからである。
ちなみに「タカラ 世界の艦船 潜水艦シリーズ」の「ゆうしお」(↓)なら、ほぼスケールどおりである(若干セイルが大きいような気がするが…)。
ゆうしおの船体を切断し、SeaWolf と並べてみた。約49mm(実物なら 約34.3m)足すと、船体がほぼ同長になる。原子炉区画の長さ分ということになるのかな?実際の
S8G型原子炉区画の長さは、17mだから余裕をもって収めることができそうだ。シュラウドが付いたので、艦尾の十字舵の位置を変更する必要がある(1枚だけ移してみ
た)。